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Posted by スミレ
 
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H.P.ラヴクラフト『ラヴクラフト全集4』
ラヴクラフト全集の4巻。
この巻は結構イイ感じでした。

「宇宙からの色」
アーカムの西に「焼け野」と呼ばれる丘陵地帯があった。
そこは呪われた地として、人々に忌み嫌われ、住む者もほとんどいなかった。
新しい貯水池の為の調査に「焼け野」に来た主人公は、その土地に関する恐ろしい話を聞く事になる……。


ジワジワと異常さが露見していく描写の魅力と、ラストのクライマックスらしいクライマックスが良いですね。
情景描写の多いラヴクラフト作品の中でも、特に映像的な魅力に満ちた作品で、すごく映画向きの作品だと思うのに、映像化されてないのは、化け物らしい化け物が出てこないのと、いわゆる神話作品じゃないからなんですかねー。

「眠りの壁の彼方」
州立精神病院にインターンとして勤める主人公のもとに、ジョー・スレイターという患者が搬送されてきた。
精神に異常を来し、殺人を犯したその男の世迷言のような発言の中に、何か特別なものを感じた主人公は、その解明に取り組むのだが……。


ラヴクラフトの「こんな夢を見た」シリーズ(笑)。
短編なので夢の描写もアッサリしてるのは良いのですが、物語もアッサリした感じで、印象薄めです。

「故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実」
アーサー・ジャーミン卿は、ある日アフリカから送られてきた品物を見た後、焼身自殺をした。
自殺の原因は、その品物そのものであり、それはジャーミンの家系の忌まわしい血筋を証明する物にほかならなかったからだった……。


ま、タイトルもタイトルだし、オチは早くに読めてしまいますが、こう言うのは分かりつつ楽しむのが良いんでしょう。
でも、オチに至るまでのディテールはなかなか魅力的で楽しめます。

「冷気」
ニューヨークのとある下宿屋に引っ越してきた主人公は、上の階に住むムニョス医師と知り合った。
ムニョス医師は腕の立つ医者だったが、奇妙な病気のせいで、真冬のように冷たくした部屋の中に閉じこもっていなければいけないのだった。
だが、ある日冷房装置のポンプが故障してしまい……。


なかなか雰囲気のあるおもしろい短編です。
どこか物悲しい雰囲気が良いですね。

「彼方より」
科学者であり哲学者でもあるクロフォード・ティリンギャースト。
彼の研究とは、人間の松果腺を刺激し、普段は見えない異次元を体験する事だった。
ティリンギャースト邸を訪れた、彼の友人である主人公は、実際にそれを体験する事になるが……。


映画「フロム・ビヨンド」の原作短編。
つまらなくは無いのですが、かなりアッサリした内容で、印象は薄い感じです。
なんで、わざわざこの話を映画化したのか不思議です。

「ピックマンのモデル」
猟奇的で悪魔的な絵を描くリチャード・アプトン・ピックマンと知り合った主人公は、彼のアトリエに招待され、そこで恐ろしい物を目撃する……。


ひねりは無いけど、雰囲気があって面白いです。
ピックマンのモデルというタイトルも好きです。

「狂気の山脈にて」
ミスカトニック大学南極探検隊が、調査の末に発見した物は、人類が誕生する遙か前に存在したある文明の遺跡だった……。


いや、もうね、「ラヴクラフト全集3」の「時間からの影」同様、ラヴクラフトのしつこい描写がこれでもかと繰り返されて、途中で死にそうになりました。
描写ばかりで、全然展開が無いんだもの(  ゚ ▽ ゚ ;)
氷に閉ざされた廃都を、うろついて坂を登ったり、部屋にでたり、彫刻があったり、とかそんなのが延々と続くんですぜ。
ただ、「時間からの影」とは違い、南極探検隊の調査のディテールは面白かったし、何と言っても詩的でスケールの大きいラストの展開がかなり面白かったので、読後感は悪くないです。


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