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アイザック・アシモフ『鋼鉄都市』
アイザック・アシモフ『鋼鉄都市』

鋼鉄都市

SFミステリの古典。
アシモフのSF作品を読むのは初めてなんですが、メッチャ面白かったです。
半世紀以上前に描かれた作品なので、未来描写に古臭い所も多少ありますけど、あまり気にならず。
むしろ、全体的には全然古びていない事の方が驚きでした。

ロボット嫌いの刑事と、感情の無いロボットがコンビを組んで殺人事件の捜査をするバディものなんですけど、こういうのはスタンダードな面白さがありますよね。
バディものとしての面白さ以外にも、ロボットテーマの面白さやミステリとしての面白さ、サスペンスもあり、アクションもありで、いろんな面白さが詰まってます。
構成も見事で、ワクワクしながらほぼ一気に読んでしまいました。

ただ、不満が一つ。
作品に対してじゃなくて、あとがきに対してなんですが……見事にネタバレしています。
それも、あらすじめいた部分なら、読んでる時もとっさに危険を察知して、読み飛ばす事が出来るのだけれど、作品が発表された当時の批評の引用部分で、犯人バレしちゃってるものだから、気付いた時には手遅れでした( ´Д⊂ヽエーーン
これから読む方は御注意を……。

続編『はだかの太陽』も読みたいのですが、Amazonでもプレミア価格付いちゃってて、手が出ません。゚(ノдヽ)゚。
早川さん、こちらの方もぜひ復刊してくださいませ。



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アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』
アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』

そして誰もいなくなった

説明不要のミステリの名作。
所謂“クローズド・サークル”ものの古典であり代表作ですね。
クローズド・サークルもので、面白い作品にあまり当たった事が無いのですが、これはかなり面白かったです。

やっぱクリスティは上手いですね。
卒が無いです。
テンポ良く、サスペンスも素晴らしくて、止め所が無くてほぼ一気に読んでしまいました。

犯人も、クリスティの誘導通りに、まんまとミスディレクションされて、ラストで真犯人がわかった時には「ええっ」って声がでちゃったほど。
でも、その人が真犯人だとすると描写が矛盾するんじゃ……と読み返してみたら、当然矛盾しないように上手い事書いてあるんだ、これが。

個人的に、見立て殺人ものは結構好きなので、そこら辺も楽しかったです。



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エドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人事件』
エドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人事件』

モルグ街の殺人事件

推理小説の元祖「モルグ街の殺人事件」を含むポオの短編集。
『世界短編傑作集1』で、初期のミステリ作品を読んだ勢いで、そんじゃコレもついでに読んでおこうかと手に取った訳です。

「モルグ街の殺人事件」
C・オーギュスト・デュパンが、パリで起きた凄惨な殺人事件の謎を解く、ミステリの元祖ともいえる作品。
有名すぎる作品なので、犯人知ってる状態で読みはじめましたけど、それでもかなり面白かったです。
まず、事件現場の描写だけで、これだけワクワクしたのは初めて。
それに続く、事件当時現場付近にいた人々の証言にまたワクワク。
いや、まあ、犯人知ってるから、ワクワクと同時にニヤニヤもしてましたけど(笑)
犯人知らない当時の読者は、メチャメチャ面白かっただろうなぁ。

「落穴と振子」
でっかい振り子のビジュアルイメージは映画などでお馴染みですが、原作は初めて。
主人公が延々拷問に会うだけかと思ってたら、意外なラストでなかなか面白かったです。

「マリー・ロジェエの怪事件」
ううっ。゚(ノдヽ)゚。
これはヒドイ( ´Д⊂ヽ
「モルグ街~」のデュパン再登場で、実在の殺人事件(に似た事件)を推理するという趣向なんですが、延々デュパンが推理と分析を語り続けるだけの内容でウンザリしてしまいます。
要するに、ポオがデュパンの台詞という形で、自説を披露しているだけで、小説になってないんですよね。
それに事件自体も、「モルグ街~」の様な奇想天外なものと違って、普通の殺人事件なので、地味なくせに意外と込み入っていて退屈すぎ。
ポオさんにも困ったものだ(´Д`;)

「早すぎる埋葬」
コレも超有名ですね。
でも、こんな話とは思わなかったです。
埋葬されてからの恐怖描写が延々続く話かと思ってたのですが、その辺呆気なかったのでちょっと拍子抜け。
悪くはなかったですけど。

「盗まれた手紙」
三度登場のデュパン氏。
これは、普通に推理小説になっていて安心しました(笑)
今読めば、真相はだいたい読めますけど、このタイプのトリックの元祖と思えば、大したものだなぁと思いますね。
なかなか面白かったです。




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江戸川乱歩編『世界短編傑作集1』
江戸川乱歩編『世界短編傑作集1』

世界短編傑作集01

乱歩翁が選んだ海外の推理小説傑作選。
全五巻中、この第一巻では、十九世紀後半から二十世紀初頭までの、初期のミステリ作品が収録されています。

「人を呪わば」ウィルキー・コリンズ
1860年の作品。
1841年の「モルグ街の殺人」でポオが推理小説を発明してから、1986年にドイルの「緋色の研究」で世界一有名な探偵を世に送り出すまでの、丁度中間に位置する作品です。
語り口もユーモアがあり、ミステリ黎明期の作品にしては謎と手掛かりの配分も上手く、面白いです。
それにしても、当時の警察組織って、随分といい加減なものだったんだなぁ。

「安全マッチ」アントン・チエホフ
1884年作品。
チェ-ホフのミステリっていうのが珍しいですよね……とか言ってみましたが、チェーホフの他の作品読んだ事無いので、ホントはよく分かりません、ゴメンナサイゴメンナサイ。
オチは読めたけど、ほのぼのした雰囲気がなかなか楽しい作品でした。

「レントン館盗難事件」アーサー・モリスン
1894年作品。
探偵役に個性が無く、作品全体のフレーバーも薄いので、今読むにはちょっと退屈です。
こういうオーソドックスな古典ミステリを読むと、いかに(同時期の)ホームズ作品が良く出来てるかが判りますよね。

「医師とその妻と時計」アンナ・カサリン・グリーン
1895年作品。
この作品の短い解説でも軽く触れられていますが、とにかく文章構成が拙いです。
冗長で無駄が多い上に、説明されるべき事が説明されてなかったりして、状況が掴めない事が何度もありました(´Д`;)
もうちょっと推敲すれば、確かに面白い作品になりそうなんですけどね。

「ダブリン事件」バロネス・オルツィ
1902年作品。
安楽椅子探偵の先駆“隅の老人”ものの一篇。
このアンソロジーでは、ここから二十世紀に入ってからの作品になるのですが、読んだ印象も(これより前の収録作品と比べると)「現代の作品」って感じがしました。
ま、現代って言っても、もう百年前の作品なんですけどね。
真相は読めましたけど、まあまあ面白かったです。
でも、これって安楽椅子探偵って言えるのか、ちょっと疑問。

「十三号独房の問題」ジャック・フレットル
1905年作品。
“思考機械”ものの一篇。
このアンソロジーで一番面白かったです。
こういうのもミステリになるんだなぁ。
ルパン三世の脱獄話を思い出しましたが、多分これが元ネタと言うかイメージソースなんだろうなぁ。

「放心家組合」ロバート・バー
1906年作品。
探偵役が裏をかかれる展開はまぁ面白いのだけれど、裏をかかれる件で読者が気付いてしまうと、探偵役が間抜けに思えて、素直に楽しめないんですよね。
全体的には、文章にもユーモアがあってまあまあ面白かったのですが。




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ディクスン・カー『カー短編全集1 不可能犯罪捜査課』
ディクスン・カー『カー短編全集1 不可能犯罪捜査課』

カー短編全集01不可能犯罪捜査課

創元推理文庫のカー短編集第1巻。
スコットランドヤードのマーチ大佐を主人公とする作品六篇の他、全十篇の作品が収録されています。

カーの作品を読むのは初めてなんですが、どれも面白かったです。
あ、いや……最初の「新透明人間」のトリックなんかは、ちょっと無茶しすぎと思いましたけど(笑)
でも、読み進めていくうちに、すぐに馴染んできて、楽しめました。

マーチ大佐ものでは、「銀色のカーテン」がケレン味たっぷりで面白かったです。
あの殺害方法は「名探偵コナン」もビックリですね(笑)

マーチ大佐作品以外の四作はといえば、むしろこっちの方が面白かったくらいで。
ミステリと言うよりは、小咄とか怪談と言った方がいいような趣が良いですよね。
ホントにどれも面白かったのですが、強いてあげるなら「めくら頭巾」が一番面白かったです。

初めてのカーでしたが、結構気に入ってしまいました。
なんて言うか、とにかく読者を楽しませようって意図が伝わってきて、読んでてついニヤニヤしちゃうんですよ(笑)
カーの他の作品もまた読んでみたいと思います。




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